乳酸菌が開くがん治療の新たな可能性:免疫療法との相乗効果

BioJapan2024で発表された画期的な研究成果が、がん治療の新たな可能性を示唆しています。特定の乳酸菌が作る代謝物が、がんの免疫療法の効果を高めるという発見は、世界的な注目を集めています。

乳酸菌R-1EPSの特徴

基本情報

  • 乳酸菌OLL1073R-1株が産生
  • ネバネバした特殊な物質
  • 20年以上の研究実績

健康効果

  • 腸内環境の改善
  • 免疫機能の調整
  • がん治療への潜在的効果

免疫チェックポイント阻害薬との相乗効果

研究成果

  1. がん細胞の減少
  2. 複数のがん種での効果確認
  3. 治療効果の向上

メカニズム

  • CCR6陽性キラーT細胞の発現促進
  • がん組織への浸潤
  • 免疫細胞の活性化

臨床研究の現状

進行中の確認事項

  • ヒトでのCCR6陽性キラーT細胞産生
  • 実際の治療効果
  • 安全性の確認

国際的評価

  • 米国がん学会誌での掲載
  • パスツール研究所との共同研究
  • 世界的な注目

今後の展望

期待される効果

  1. 治療選択肢の拡大
  2. 副作用の軽減
  3. 治療効果の向上

課題と可能性

  • 臨床試験の継続
  • 適応がん種の特定
  • 実用化へのタイムライン

まとめ

乳酸菌R-1EPSと免疫チェックポイント阻害薬の併用は、がん治療の新たな可能性を開く画期的な発見です。今後の研究進展により、より効果的で患者負担の少ない治療法の確立が期待されます。


用語解説

  • 免疫チェックポイント阻害薬:がん細胞による免疫抑制を解除し、免疫システムを活性化する薬剤。
  • CCR6陽性キラーT細胞:がん細胞を特異的に攻撃する特殊な免疫細胞。
  • EPS(イーピーエス):細胞外多糖類。微生物が産生する粘性物質。